2018年9月30日日曜日

(11)アルプスの少女

「アルプスの少女」昭和24
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1168465

ハイジが美人!
と思ったらなんだ蕗谷虹児さんじゃないですか。
ご本人もイケメンですよね。









かわいいかわいい、とってもかわいい…と思って見てたら、んんっ!?後半に行くほど手抜き感が…(;´∀`)
前から描いたのかな、忙しかったのかな…


(10)新しい支那の子

「新しい支那の子」昭和16
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720553

この時代には珍しい、南昌に住む支那人少年が主人公のお話。(ほか短編とエッセイが4篇)
と言っても書いているのは退役日本軍人、推薦文は例のごとく佐官という事でお察しの通り。プロパガンダ本とまでは言いませんが、「日本の兵隊さんはやさしいね」という言葉が頻繁に出てきます。南昌へ進軍した時の経験を元に書かれたようです。

ところで何よりも、またこちらの挿絵は安泰さん。
日本の子供向けに、日本軍の海外での人道的な活躍を意識づけるため、挿絵もかわいい感じに。
「私の親しい友人である安泰君によい絵を書いていただいた」あたりはこういう本の常套句で、本を作るより以前に面識があったかどうかは疑問です。

退役軍人の著書に上官が餞のはしがきを送るのはメジャーだったのでしょうか。昭和初期の書物ではちょいちょい見かけますね。
作者の片山さんは大卒のインテリってことで、軍隊では事務方をされていたようです。

この本は昭和16年ということで、作者の片山さんは退役されたとはいえ、この後予備役で招集されているかもしれませんね。








(番外)住吉神社設計仕様書

いわゆる家屋解体もの。
これ以外に欲しい文献があったので、まとめて引き取った中に入っていました。
日本に数百ある住吉神社、一体どこのなのか。調べてみたところわかりました。
現在の新潟県阿賀野市安田地区にある住吉神社のようです。





毎年、安田地区裸参りというものが行われている神社のようですね。

さてこの設計仕様書、どうしましょうかね。


(9)画になった兵隊:原題・上等兵になるには!

「画になった兵隊:原題・上等兵になるには!」大正15
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/913286

わざわざ改題した意味がわからないくらい、上等兵(あるいは模範兵)になるための基本知識が書かれている本。入営からはじまり、各持ち場の詳細が記されており、はしがきでも入営前の親子に本書を薦めています。

そんなことより(ん?)ある意味この本がすごいのが、一般兵が文章から装丁・挿絵まで書いている点。文章・デザイン・挿絵まで手掛ける元上等兵。マルチな才能です。

中学卒業で入営し、上等兵になって除隊された経験を元に記しているわけですが、結局のところどこまで出世したのかわかりません。少佐が推薦文を書いているので、さすがに佐官までは昇進していないのでしょうけど。
当時の中卒入営では一般的にどこまで出世できたんでしょうね。








2018年9月29日土曜日

(8)面白い数学

「面白い数学」昭和3
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1168142

恩地孝四郎さんの攻めてる装丁と、深澤省三さんの偉人のカラー口絵。
偉人の似顔絵は恩地さんによるもののようです。
ちなみに本の内容はほとんど読んでいませんが、なんかおもしろそう。(適当か)







(7)六年生の修身

「六年生の修身」昭和5年
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1717352

修身の教科書っていうと昭和17年~18年あたりの劇画調の戦争画のイメージがありますが、こちらは満州事変の前年ということでまだ平和な雰囲気ですね。
おなじみ恩地孝四郎さんのグラフィカルな装丁に、童画家・安泰さんのかわいい挿絵。








見えちゃってる!


安泰さんにかかれば乃木閣下もこのとおり可愛く。


2018年9月27日木曜日

(6)アンデルセン童話集









装丁は多くの装丁を手掛けられた恩地孝四郎さん。
挿絵はデジコレでおなじみ、「赤い鳥」で有名な清水良雄さん。

2018年9月14日金曜日

(5)大笑下女百話

大笑下女百話」明治39年
尾花庵二十坊主

下女を題材にした笑い話集。
例えば…。

長居する客が帰った後、ウンザリした主人が下女に、「またあの客が来たら箒をさかさまにして布巾をかけて立てかけておきなさい」と言った。(客を早くかえすまじない)
翌日、件の客が来たのでさっそく下女は箒を逆さにして布巾をかけ、主人と客のところへ行き、「これでいいんですか?」とたずねた。

…みたいな感じです。
他にも下女の無知を笑う話がほとんどで、今ならフェミ界隈が黙っていなさそうなテーマですが、筆者ははしがきで下女の事を「天真爛漫」「無邪気」と書いているので悪気はないんでしょうね。


さて私が気になったのはこちらの挿絵。著作者名が書かれていないので誰の作かわかりませんが、この時代では新しい描き方だったんじゃないでしょうか。

ちなみに尾花庵二十坊主の作品(編集が多い)はkindleでも読めます。

2018年9月12日水曜日

(4)爆撃行

「爆撃行」昭和18







従軍画家の松添健さんが挿絵を描かれているんですよ!やっぱすごい、画力はんぱない!!!

(64) 訓蒙開智・第2/生徒の革提

「訓蒙開智・第2/生徒の革提 」明治24 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1919205 明記されていないのでサイン識別になりますが、月耕の門下生だった小川耕一さんの挿絵ではないかと思われます。