「日本海軍の話」昭和18
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1720074
くろがね会は今年ニュースと私の中で話題になっていました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30895060U8A520C1CR0000/
原則的に外には出ない刊行物を作っていたはずですが、こちらの「日本海軍の話」はそういう類のものではなく、一般に海軍をPRするために作られた本のようですね。昭和18年あたりにたくさん出版された日本軍の「俺たちすごいんだぜ本」の類のものです。
編纂はくろがね会となっていますが、筆者名は書かれていません。装丁も挿絵も海軍内で収めているようです。
写真もグラビアを飾る派手なもの以外に、訓練のスナップなど萌え…(はおまえだけ)じゃなくて日常の研鑽がわかるようなものも入っています。
という事で今回は、岡崎文勲大佐の装丁と挿絵を見てみたいと思います。
挿絵は以上です。表紙に「持ち出し厳禁」を表す錨マークがないのは一般刊行物だからでしょう。
そもそも海軍に従軍画家が少なかったというのもあるでしょうが、挿絵画は陸軍・海軍ともに身内でやりくりする事も多かったようです。絵心がある佐官や尉官はいらっしゃいますもんね。
ちなみに岡崎大佐は大阪の茨木出身で江田島46期生のエリート、「海軍反省会」にもお名前が出ていました。
「国立国会図書館デジタルコレクション」でネット公開されているアーカイブの中から、おもに挿絵画と広告・宣伝に関する本を取り上げてデータベース化していきたいコレクション。
2018年11月9日金曜日
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